歯の表面は唾液や歯垢の水分の中で常にカルシウムとリン酸との交換、つまり脱灰と再石灰化が繰りかえされています。この時、酸性状態(PHが低い)が続くと脱灰が進み歯の表面はとかされて初期むし歯になってしまいます。フッ素は再石灰化を促進し、歯の表面にフルオロアパタイトを生成し、酸性に強いエナメル質を形成します。
う歯予防にフッ素を利用する方法として、次の主なものがあります。
(1)フッ素塗布:歯科医院にて3~6ヶ月ごとの定期検診時にフッ素を直接塗布する方法。
(2)フッ素洗口法:フッ素の洗口液にてうがいをする方法。家庭で行なう場合は毎日法がすすめられ、その場合の濃度は250ppmF溶液を選択します。
(3)フッ素入り歯磨剤:成分表示欄にフッ化ナトリウム、モノフルオルリン酸ナトリウムと表記のあるものにはフッ素が入っております。生えてきたばかりの歯は、成熟するまでに数年かかります。
フッ素は硬化促進の役割をはたし、固い丈夫な歯をつくります。取り組みやすい方法を近くの歯科医院で相談されてはいかがでしょうか。
No.8『 フッ素による虫歯予防 』