お口の健康情報

No.12『 チーム医療“歯科技工士”(その2) 』
 前回お話しましたように、現在の歯科医療は、患者さんを中心として歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士のチームワークによって進められています。この中の歯科技工士についてもう少し詳しくお話したいと思います。

 小さい頃、読まれた方がいらっしゃるかもしれませんが、「はいしゃのチューせんせい」という絵本にはネズミの歯科医が登場します。チュー先生と、歯痛で困っているキツネのやりとりを描いた物語なのですが、このチュー先生は来院したキツネの歯を自分で作ります。以前は歯科医師が患者さんの歯を作ることも多くありました。しかし歯の治療がより高度になり、患者さんのニーズが高まった現在、作られる歯(技工物)のほとんどは歯科技工士の手による様になりました。特に人工歯根の上に載せる歯、白い美しい前歯、金属の床を使用した入れ歯などは、技工士さんの手でなければ作ることは出来ません。

 歯科医師が患者さんの笑顔を保てるように予防、治療を行うには、歯科技工士の力はとても大切なものになっています。普段診療室ではあまり見ることのない歯科技工士を私達は“テクニシャン”と呼んでいます。つまり非常に精度の高い技術を持っている人、という意味ですね。

 実際の診療でも、どのようにしたら患者さんに最良の事が出来るのかをお互いに意見を出し合いながら、予防、治療を進めて行きます。岡山市歯科医師会では、岡山歯科技工専門学院を運営し、この様に大切な歯科技工士の育成にも力を入れています。
今度、歯科医院に行かれた時、こんな事も少し思い浮かべてみて下さい。

岡山市歯科医師会

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