お口の健康情報

No.33『子供の歯を守りましょう』
 最近、子供のむし歯は以前より減少しています。しかし、欧米に比べるとまだまだ少なくないようです。そこで、今回は成長にともなって生えてくる歯について説明しましょう。

 生まれたばかりの赤ちゃんは、ふつうまだ歯が生えていません。そして、生後6~8ヶ月ごろから下の乳歯が生えはじめます。その後、1歳になるころには上下4本ずつの前歯が生えそろってきます。母乳で育てている場合は問題ないのですが、このころに哺乳ビンを使って乳酸菌飲料などをあたえると、歯の周りに停滞することによってむし歯をつくってしまいます。要注意です。2歳後半ごろには上下20本の乳歯が生えそろい、乳歯の咬み合わせが完成します。この時期からのおやつの与え方には気をつけてください。おやつは食事とともに大切な栄養源ですが、与える時間と種類に気を配ってください。時間を決めてだらだら喰いをしない、甘いものに偏らずいろいろなものがおやつに登場するなど工夫するとよいでしょう。6歳ごろから永久歯、一番奥に6歳臼歯とも呼ばれる第一大臼歯が生えてきます。生え始めは咬み合わせより低い位置にありますので、普通に磨くと歯ブラシが届きません。歯磨きの時、第一大臼歯だけは特別に注意して磨く必要があります。

 そして、前歯より乳歯から永久歯に生え変わっていきます。この年齢あたりから自分ひとりで歯磨きをする習慣にする必要がありますが、しばらくはご両親がチェックしてあげてください。乳歯がすべて永久歯に生え変わり、第一大臼歯の奥に第二大臼歯が生えて、12歳すぎごろに永久歯28本が生えそろいます。(第三大臼歯、通称“親知らず”は除きます)

 以上が一般的な永久歯が生えそろうまでの経過ですが、歯の生える年齢は個人差がありますので、この通りでなくてもおかしいわけではありません。また、特に生えたばかりの歯は弱く虫歯になりやすいです。歯ブラシをするのはもちろん、フッ素を塗ることは歯を強くする効果があります。ブラッシングの指導やフッ素塗布、プロによる歯のクリーニングなど、治療だけでなく予防にもどんどん歯医者さんを活用してください。

岡山市歯科医師会

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