「手」が「旨い(うまい)」と書いて「指」という字になります。おいしいのでしょうね。0~3才の子供にとって指しゃぶりは口腔機能の発達にとって重要な意味のある行動とされています。手と目と口の協調運動で成り立つ指しゃぶりは知覚や運動能力の発達に役立っているということです。指しゃぶりをしている子供のほとんどは3才ぐらいまでに自然にやめてしまします。しかし、4才を過ぎてもやめられない指しゃぶりは悪習癖とされています。歯並びに影響し、発音障害や咀嚼障害や口呼吸といった問題を起こしやすいのです。
長く続く指しゃぶりは不安や欲求不満などの精神的なストレスが影響していますので、強くしかっても逆効果になる場合が多いようです。子供さんとのふれあいを大切にし、自分からやめたいと思うように家族全員で盛り上げたいものです。
体を多く使う遊びを教えて短時間でも指の存在を忘れさせたり、寝入りばなの指しゃぶりは特にしつこいのでしゃぶる方の手をつないで絵本を読み聞かせたりしてみてはいかがでしょうか。
また、指しゃぶりをやめた方が良いことを子供にさとすことも重要なのですが、指しゃぶりをしていないときに「今日は指をしゃぶっていないね。」などとほめることも大切です。同じぐらいの割合で、さとしたりほめたりするのが有効です。私は子供たちに歯が大きく写っているちょっと怖そうな動物(例えばワニ)の写真を見せながら「こんな歯になりたくないね」などと話して聞かせることがありますが、何か他に上手いさとし方があればぜひ教えてください。みんなで情報を共有しましょう。
No.44『指しゃぶり』