お口の健康情報

No.48『子どもの時から定期的な歯科健診を!』
 子どものお口の中の状態は、一昔前は虫歯が大多数を占めていましたが、現在では虫歯の罹患率は低下し、また軽症化してきています。このことは、保護者のお子さんのお口への関心が高まり、幼い時期から歯科医院を受診され定期健診を受けられる方が増えていることも一つの要因だと思います。

 最近の小児歯科では、子どもの診療は虫歯の治療の他に虫歯や歯肉炎のリスクを把握して歯磨き指導や食事指導、フッ素塗布、シーラント、機械を使った歯のクリーニングなどを行い虫歯や歯肉炎の予防に力を入れています。また、歯列不正も近年増えてきていますので、乳歯列期から混合歯列期(永久歯への交換の時期)にかけての歯並びのチェックも行っています。乳歯は生え代わるから虫歯があっても大丈夫と思われている方もいますが、乳歯の時に虫歯が多いと永久歯になっても虫歯にはなりやすくなります。

 また、乳歯の虫歯を放置し乳歯の根の先に膿が溜まったままにしておくと永久歯の表面が弱くなったり、永久歯の生える方向が傾いたりするなどの影響が出ることがあります。その他にも特に奥歯の乳歯の虫歯で穴が開いたままにしておくと、歯と歯が近寄ってくるので永久歯に生え代わる時に歯が並ぶスペースが狭くなり、歯列不正にもつながっていきます。

 近年、永久歯の数が少ないお子さんもいます。定期的な歯科健診によってお口の中の問題の早期発見、早期対処が出来ます。健全な乳歯から健全な永久歯へ生え代わり、一生自分の歯を使っていけるように子どもの時からの定期的な歯科健診をお勧めします。

岡山市歯科医師会

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