虫歯予防の基本は、歯ブラシと糸ようじ(フロス)を使って歯垢(プラーク)を取り除く歯磨きとおやつの種類や食べ方などを注意することがあげられます。その他にも定期的なフッ素塗布により歯質の強化を図り、虫歯予防することも効果的です。しかし、フッ素は虫歯予防の補助的手段であり、フッ素の効果のみで虫歯を予防することは限界があります。乳歯も永久歯も生えてから数年間は歯質が軟らかく、虫歯になりやすい状態にあります。特に奥歯のかみ合わせの部分は形状が複雑で溝が深く、毎日しっかりと歯ブラシを当てていても深い溝の中に歯ブラシの毛先が入っていかず、歯垢が残り虫歯になりやすい部分と言えます。
そこで、奥歯の溝に歯科用のセメントやレジン(樹脂)を流し込み、虫歯予防するシーラントという方法があります。シーラントは、歯を削らずに歯の表面および溝の部分を清掃し、セメントやレジンを流し込み固めます。虫歯のなりやすい部分の深い溝をシーラント材を流し込むことで溝の中に歯垢が入り込むことを防ぎ、虫歯予防が出来ます。最近ではフッ素の配合されたシーラント材も開発され虫歯予防により効果的になりました。虫歯は進行すれば歯を削って治療をしなくてはなりません。
大切な歯をしっかりと守るためにも、定期的にかかりつけの歯科医院を受診し、虫歯のチェックや歯磨き指導、フッ素塗布を受けられるとともに、シーラントについて相談されてみてはいかがでしょうか。
No.49『シーラントってなぁに?』