学校の校庭や廊下などで人とぶつかったり、転んで歯が折れたら、あなたはどうしますか?
抜け落ちてしまった歯の救急処置は、まず水道水で歯についた泥や汚れを落とすことです。その後なるべく早く、落ちた歯を元の歯が入っていた穴に戻してください。それが無理な時には、歯を口の中に入れるか、牛乳の中に入れてすぐに歯科医院に来てください。その時に歯を飲み込まないように注意しましょう。歯を乾燥させてしまうと、歯が元通りにくっつかず、早く抜けてしまう原因となります。極力歯を乾燥しないようにすることが大切です。
歯科医院では、最初にあごの骨が折れたり、唇やほおが切れたりしていないかを調べます。次に折れた歯を接着剤や細いワイヤーなどを使って固定します。動かないようにしてまたちゃんと咬めるようにするため、かみ合わせを調節することもあります。抜けた歯や歯の神経はなるべく残すようにして、少しでも長持ちするように最善を尽くします。歯が欠けたから、抜けたからといってあきらめず、すぐに歯科医院に駆けつけてください。
歯をぶつけてしまった子供は、非常に活発な子が多く、何度もぶつけることが多いようです。ご両親は再び折ることのないよう、行動に注意してください。
また、ぶつけた時は神経が生きていても、ぶつけたショックで何カ月か何年か経った後、歯の神経が急に死んでしまったり、歯の根が溶け出る(吸収される)ことがあります。異常を早く見つけることができるよう、症状がなくても、定期的に歯科医院を受診することが必要です。
No.54『ぶつかって、歯が折れた!どうしよう?』